11.肺機能障害者対策事業

北海道   東北   関東   東海北陸   近畿   中国四国   九州   沖縄  

青森県

結核既往者呼吸教室
結核既往の肺機能障害者に対し、運動療法や腹式呼吸を取り入れた講習会を開催し、日常生活の管理、相談及び結核再発防止の指導を行った。

宮城県

結核後遺症による低肺機能者に対する呼吸管理教室等
関係市町村及び関係団体等と密接な連携をとり、結核の後遺症による低肺機能者等に対する健康教育、健康相談、健康チェック、在宅酸素機器の展示説明などを実施した。
効果: 結核の後遺症による低肺機能者等の在宅時における不安の軽減を図りながら、肺機能に即した日常生活が送れるよう支援する。

山形県

低肺機能者健康診断実施事業
医師・理学療法士による低肺機能者の呼吸器教室を実施した。
効果: 低肺機能者のフォローアップが図られる。

福島県

呼吸機能障害者在宅療養支援推進事業(平成10年度より)
(1) 呼吸器教室「いきいき教室」(年5回)
理学療法、講義、交流会など毎回テーマを決め、3方部(会津若松、坂下、喜多方地区)にて開催。
(2) いきいき通信の発行(年5回)
主に呼吸器教室の内容や呼吸機能障害者本人の声を取り入れ活動状況を知らせていった。
(3) 関係機関(者)連絡会(年2回)
@教室開催前
医療機関や在宅介護支援センター、訪問看護ステーション、ボランティア団体など関係機関(者)に対しアンケート調査の結果報告や事業の説明を行い、それぞれの機関の役割を明確にした。
A事業終了後
今年度の評価と次年度への課題等について協議した。
効果: 地域の関係機関の連携の必要性について理解される。

郡山市

再発予防事業(呼吸器教室)
医師会呼吸器部会との連絡会議
呼吸器教室実施
 実施回数:2回(内1回は在宅酸素療法者を対象)
 実施内容
  @医師の診察・相談
  A肺機能検査
  B理学療法士による呼吸器リハビリ
  C保健師による生活指導・健康相談
効果: ・結核の再発や肺機能障害を予防する。
・肺機能後遺症を抱える者が医療と結びつき、不安軽減が図れる。
・肺機能障害対策について、保健・福祉・医療が一体となって検討することができる。
・地区において実施することにより、対象者により身近な場所で保健サービス支援が展開できる。

茨城県

低肺機能者健康相談事業
肺結核後遺症による低肺機能患者を中心に在宅酸素療法下の療養方法を指導。
医療従事者に対しては、呼吸リハビリテーションの実技指導を実施。

東京都

肺機能障害者対策事業
(1)
(2)
低肺機能者を対象とした講演会(東京都全域)
低肺機能者在宅支援事業(東京都保健所管内)
効果: 肺機能障害者実態把握の調査に基づく低肺機能者対策の充実

世田谷区

慢性呼吸器機能障害者に対する在宅療養生活支援事業

神奈川県

低肺機能者講習会
低肺機能者に対し、日常生活での留意点等について講習会を開催した。

新潟県

肺機能障害者の訓練教室
低肺機能者に対し、呼吸訓練、健康相談等を実施し、必要に応じ健康診断を実施した。
効果: 呼吸訓練により、肺活量について有意に改善が図られている。また、疾病理解や同じ病気の者同士の交流により、孤独感、不安感が和らぎ、不安解消が実践意欲を向上させ、実践が自信につながった。結果的に自覚症状の改善、QOLの向上が認められ、訓練教室は有用であることが確認された。
低肺機能者にとっては有唯一の訓練教室となっており、対象者のQOL向上のため、今後も継続して実施する。

富山県

低肺機能者対策事業
呼吸器教室の開催
 @医師による講義
 A呼吸法実技等
効果: 結核再発防止と日常生活への支援

富山市

低肺機能者対策事業
内容
 @肺機能検査
 A呼吸法の基礎
 B肺のしくみ
 C呼吸法・排痰法
 D肺機能検査の結果報告及び座談会
効果: 結核再発防止と日常生活の改善を図る。

岐阜県

1.結核後遺症者健康呼吸器教室
「皆さんの疑問にお答えして」
講師:芥見診療所 森 厚氏
@運動能力測定、肺活量測定、呼吸リハビリテーション
A健康管理指導
B栄養指導
効果: 結核の後遺症者が、医療機関受診時に日常生活について医師の相談を受けることは、診療時間の制約もあり制限される。よってこの教室が医師、栄養士の指導を受ける貴重な機会となる。
2.結核後遺症者支援技術者研修会
「誰にでもできる呼吸リハビリテーション」
講師:高山赤十字病院 西尾 優氏
 @呼吸介助リハビリテーション
  実技:高山赤十字病院 伊賀真美氏
      老健はなさと    新井祥司氏
 A酸素機器管理
3.結核後遺症者健康呼吸器教室(東濃地域結核対策重点プロジェクト)
日常生活の過ごし方をテーマに交流会と講演を実施した。
 @「呼吸器後遺症と健康維持」
  講師:共栄診療所 上野 喬氏
 A「呼吸器リハビリテーション」
  講師:木沢記念病院 山下恒彦氏
効果: ・同じ症状で苦しむ参加者の意見交換ができる。
・冬場に向け日常生活の過ごし方などを具体的に学ぶことができる。
4.結核後遺症者健康呼吸器教室(西濃地域結核対策重点プロジェクト)
参加者からの質問に答える講演、呼吸補助筋の運動に関する実技指導、参加者の日常生活について座談会を行った。
 @講演:大垣市民病院 堀場通明氏
 A実技:大垣市民病院 谷口陽吉氏
効果: 呼吸器障害を持つ人がお互いの悩みを出し合い意見交換して、良い交流の場となる。

岐阜市

結核後遺症者呼吸器教室
問診・胸部レントゲン検査・肺機能・酸素飽和度等の諸検査、講話、実技指導、個別指導等
効果: 結核後遺症者等の在宅での生活支援をするとともに、その人のQOLを高められる。

名古屋市

結核既往者呼吸器教室

豊橋市

結核に関する健康相談(呼吸器教室)
胸部X線撮影検査、動脈血酸素飽和度等を含む健康相談及び専門医、理学療法士、保健師等による日常生活、福祉制度等に関する指導等を実施した。
効果: 肺結核及びその他の疾患による呼吸不全者及びその恐れのある者に対して、健康相談や日常生活、機能訓練等に関する指導等を実施することにより、良好な日常生活の維持が図られ、呼吸器疾患障害の発症、増悪が予防される。

三重県

呼吸機能障害者の呼吸器教室
患者教育(講演)
「呼吸不全患者の日常生活について」
呼吸機能チェック
「呼吸不全患者における3分間歩行負荷テスト」
効果: ・呼吸器教室は、肺結核の後遺症などによる肺機能障害者や今後その恐れのある者及びその家族を対象に肺機能について正しい知識を普及啓発でき、息切れ等の自覚症状を緩和するための呼吸方法、急性増悪及び感染症などから身を守るための療養方法を習得することにより、日常生活の質的向上を図り、もって結核の再発防止、結核予防の普及啓発につながる。
・医師、保健師等の医療従事者が肺機能障害者のケアについて専門的な知識、技術の習得ができる。
・今後も、肺結核の外科手術による呼吸不全者が県内にかなりいるため、当分の間継続していく必要がある。

大阪府

結核再発予防・呼吸機能回復事業
(1) 呼吸器健診等を含めた健康診断
 @呼吸器健診(診察、肺機能検査、血中酸素飽和度測定、胸部X線検査)
 A呼吸器医療相談
 B息切れ相談会
(2) 呼吸器教室等による集団衛生教育
 @呼吸器教室
 A呼吸器リハビリテーション
 B患者交流会
(3) 個別訪問指導
 @個別相談
 A訪問呼吸器リハビリテーション
(4) 肺機能障害研修会
 @事例検討報告会
 A予防講演会
効果: 結核の再発防止と、肺機能障害者のケア体制の確立、並びに保健所が本事業をコーディネートすることにより、医師会、病院、市町村が結集して地域支援の広がりと連携を推し進めることができる。

兵庫県

結核既往者呼吸器教室の開催
兵庫県患者同盟が独自で行っている呼吸器教室とタイアップし、対象者は主に呼吸器障害で在宅酸素療養が必要な者に対して、療養生活上の注意事項や結核の再発防止等について専門医師の講習会を開催した。
効果: 結核既往者に対して、結核再発や在宅療養支援を行うことにより結核再発の防止が期待できる。

香川県

1.低肺機能者呼吸器教室
結核の後遺症である低肺機能者等を対象に、理学療法士、医師、保健師等による呼吸器教室を実施した。
効果: 低肺機能者に対する管理指導が図れる。
2.低肺機能講演会(大内保健所)
(1) 管内各町及び施設の保健師、看護師、ヘルパー対象の呼吸不全研修会の開催
 @第1回
  演題:「呼吸器の病気と日常生活」
  講師:香川県立津田病院院長 宇山 正氏
  出席者:31人
  場所:大内保健所
 A第2回
  演題:「在宅での呼吸器リハビリテーション」
  講師:三豊総合病院理学療法士 木村啓介氏
  出席者:24人
  場所:大内保健所
(2) 管内低肺機能者、家族及び一般対象の呼吸不全研修会の開催
 演題:「呼吸器の病気と日常生活」
 講師:香川県立津田病院院長 宇山 正氏
 出席者:40人
 場所:津田町中央公民館
(3) 今後の保健所での呼吸不全者に対する活動についての希望を調査
 対象者:呼吸機能不全研修会参加者(患者、家族)
 回答数:24
(4) 「呼吸不全研修会」冊子を作成し、管内各町及び施設に配布
効果: ・日頃、呼吸不全患者と接する機会のある専門職が、呼吸不全の原因となる疾患や日常生活の支援方法、リハビリテーションについての知識を得ることができる。また、講演会の内容を冊子にして配布することで、参加できなかった人への知識の普及も行う。
・患者、家族への研修会では、疾患や日常生活での注意点についての知識を得ることができる。また、日頃疑問に思っていたことを、講師に質問することで納得できている。
・今後の呼吸不全者に対する活動の希望では、活動の内容、開催場所、開催時期など、より参加しやすい活動とするための情報を知ることができる。
3.呼吸器教室(中部保健所)
(1)


(2)
講演会及び個別相談(2回)
 @理学療法士による講演及び実技指導、個別相談
 A保健師により参加者同士の交流を図り、個別の生活相談の実施
呼吸器健診(高松市保健所と共催)
 @医師、理学療法士、保健師等により肺機能検査等の実施
 A個々の状態に応じた指導と相談
効果: ・住民の身近な場所で開催することで、今までの参加のなかった人にも多数参加してもらえる。
・有線放送等で事業についてのPRをすることができる。それにより、新たな対象者が把握でき、後の教室への案内、参加につながる。
・講演会等で、日常生活での注意点や少しでも楽に過ごせる工夫、身体を動かすことの大切さについて学ぶことができる。また個別相談で、悩みや心配事が解消され、自分に合った身体の動かし方も身に付けられる。
・参加者の中には、患者会の存在を知らなかった人も多く、この事業への参加が契機となり入会につながった人もいる。

高松市

低肺機能者等呼吸器教室
結核の後遺症である低肺機能者等を対象に、医師・理学療法士・保健師等により呼吸器教室を実施した。
効果: 低肺機能者、結核既往者に対する管理指導が充実し、再発の防止等が図られる。

高知県

低肺機能者対策事業
結核等により呼吸器に障害を持つ患者に対し、理学療法士等による実生活面における健康教室を実施。
また、呼吸器の専門医による講演会や実技研修を開催。
効果: 結核についての正しい知識の修得や在宅療養の推進を図る。

福岡県

低肺機能者健康教室
福祉事務所、国立療養所、医師会、市町村等と連携し、在宅低肺機能患者の掘り起こしを行い、モデル保健所2ヵ所で症例の健康教室を開催し、肺機能検査、呼吸訓練法、呼吸不全に関する講演会等を実施し、生活支援等を行った。
効果: 低肺機能者に対して健康教室を行うことにより低肺機能者のQOLを高めることができるとともに、結核ハイリスク者の早期受診、早期発見を可能にし、罹患率の減少及び二次感染の防止を推進できる。

長崎県

寝たきり老人・結核回復者相談事業
(1)




(2)


(3)
結核回復者に対する研修会の開催及び専門医による日常生活での肺機能改善運動、助言、呼吸器リハビリ指導の開催等
 @西彼保健所:呼吸器教室(3回) 参加者24人
 A県北保健所:呼吸器リハビリの集い(4回) 参加者23人
 B県北保健所:呼吸器リハビリ訪問指導
発病の恐れのある者への喀痰検査、X線ポータブル健診の実施
 @喀痰検査:容器配布数195人、回収者数90人、塗抹培養ともにすべて陰性
 AX線検査:受診者数372人、経過観察者数19人、結核患者なし
結核フォーラムに2人派遣
効果: ・結核の再治療あるいは重度結核患者の発生を未然に防ぐことにより、家族内感染等、新感染者発生の低下を図ることができる。
・肺機能障害を緩和することにより、体力の保持、再発防止、及び精神面でも支援になる。

沖縄県

呼吸器リハビリテーション推進事業(宮古保健所)
(1) 呼吸器教室の開催
 講師:呼吸器専門理学療法士
 内容:排痰方法 腹式呼吸の実際
 対象者:在宅酸素療養者及び家族、保健師、看護師、市町村職員
(2) 呼吸器リハビリ研修会
 講師:呼吸器専門理学療法士
 内容:呼吸器リハビリテーションの実際
 対象者:医療機関職員、施設職員、市町村職員
(3) HOT交流会
 対象者:在宅酸素療養者及び家族、関係機関職員
 内容:グラウンド・ゴルフ、レクリエーション、三味線等
     HOTだよりの発行、患者家族へ
(4) 在宅酸素療養者訪問リハビリテーション、訪問指導
 対象者:在宅酸素療養者及び家族 3人
 指導者:呼吸器専門理学療法士、看護師、保健師
(5) 在宅酸素療養者に関するパンフレット作成
 在宅酸素療法を受ける方へ 300部
効果: ・結核管理終了後、自己健康管理の意識づけとなる。
・慢性呼吸不全について理解が深まり、自覚症状への早期対応ができ、在宅での療養に役立つことで、QOLの向上につながる。
・関係機関が支援システムを円滑に推進することで、在宅酸素療養者への連携が深まる。
・医療機関への呼吸器リハビリの技術の向上により、患者指導のノウハウを身につける。