結核研究所からのお知らせ
東日本大震災被災地の皆様へ（第１報）
2011年4月
●印刷はこちら
http://www.jata.or.jp/rit/rj/jata_index_BossMessage-1.pdf
この度の東日本大震災にて被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。
被災地の支援復興には、結核専門機関として、また一医療関連機関として、可能な限りお役にたちたいと願っております。
災害時の結核対策に関しましては、米国におけるハリケーン・カトリーナの例にもありますように従来から、治療中の結核患者の治療継続を確保することが第一に言われております。結核研究所が得ている情報によりますと、この点に関して被災地の医療担当者ならびに保健所スタッフの方々はさまざまな業務に忙殺されるなか、的確な対応をしておられるとのことで、日本の医療および保健行政の強靭さ優秀さを改めて感じております。
避難所においては、精神的肉体的ストレス下での集団生活が長引く場合には、普通感冒やインフルエンザなどより頻度は低いとは言え、感染性結核患者さんの発生や周囲への感染拡大が危惧されます。避難所などで健康支援活動等に携わる医療従事者の方々には、長引く呼吸器症状の際には結核のことを頭の片隅においていただければと思います。
被災地の一日も早い復興を願ってやみません。
公益財団法人結核予防会結核研究所所長 石川信克