新結核用語事典


ツベルクリン反応
[tuberculin reaction]

結核菌の感染を受けたりBCGワクチンを接種された生体に,ツベルクリンを皮内注射すると,その局所に48時間をピークとして出現してくる発赤・硬結を主体とする皮膚反応である。結核菌感染の結果としての抗結核免疫成立を反映するものであり,ヒトの遅延型過敏反応の典型として広く知られてきた。結核菌に感作された生体が,結核菌由来のタンパク抗原(ツベルクリン)に特異的に反応して,Tリンパ球の一種が刺激されさまざまなサイトカインを放出し,多彩な細胞性反応がそれに引き続いて起こり,最終的に皮内局所にマクロファージを主とする細胞集積と充血がもたらされるという成立機序が,1945年のチェイス(Chase)を最初とする長年の研究で明らかとなっている。1907年にピルケ(Pirquet)が乱切法を報告して以来,手技に改良が加えられ現在はマントー針による皮内注射法が世界的に普及している。ツベルクリン反応を調べる目的は,わが国の場合,1)結核感染を診断して,既感染者には予防投薬や精密検査を,未感染者にはBCG接種を行う,2)BCG接種の技術評価を行う,3)結核と他疾患との鑑別診断,4)癌患者などの免疫機能の評価が主なものである。わが国では一般診断用のPPD0.05μg(約3TU)による反応の長径が10o以上のものを陽性と判定することになっている。

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