新結核用語事典



[artificial sputum]

 喀痰塗抹検査は、結核を含む呼吸器抗酸菌症の患者を発見するための簡便、迅速かつ経済的な手段であり、検査としての重要性は極めて高い。したがって、この検査に従事するスタッフの技量に関する精度保証およびトレーニングも重要である。この目的のためには、実際の患者喀痰を用いて、塗抹標本の作製、染色、鏡検といった一連の手順のトレーニングを行うことが理想であるが、一定の性状と菌数を有する喀痰を大量に入手するのは困難であると同時に、喀痰中の結核菌は毒力が強くバイオハザードの面でも問題がある。人工的な基質材料と培養した細胞と非病原性抗酸菌を用いて作製される人工痰は、必要に応じて、必要な量を作製することが可能で、混合する抗酸菌量を調節することで陽性度(-, ±, +, 2+, 3+)が明らかな塗抹標本を容易に調製することができる。確立された方法で作製された人工痰は、品質のばらつきがなく、世界的に統一された基準での精度保証、トレーニングに応用が期待される。


※この用語解説は結核研究所ホームページ委員会が編集したものであり、日本結核病学会用語委員会により作成されたものではありません。

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