新結核用語事典



[acid-fastness]

一般に分裂菌はアニリン系の色素水溶液で容易に染まるが,染められた菌に酸,アルカリ,アルコールなどをかけると,ほとんど瞬時に脱色される。分裂菌のうちで結核菌を含む一群の細菌は,これらの色素水溶液では染色されにくく,媒染剤を加え加熱するなどの強力な方法で染められる。このような細菌はいったん染まると,上記の脱色操作によっても容易には脱色されないという特質をもっている。この性質を抗酸性という。抗酸性の細菌は抗アルカリ性,抗アルコール性でもある。このような性質をもつ細菌を抗酸(性)菌という。抗酸性の機序についてはいまだに解明されたとはいいがたく,特定の菌体成分や細胞壁の物理化学的な性状など多くの意見があるが,この性質が菌体の脂質と関係のあることは広く認められている。抗酸性は必ずしも安定した性質ではなく,抗酸菌でも飢餓培地やある薬剤を加えた培地で培養すると抗酸性を低下させたり,消失させることができる。

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