新結核用語事典


院内感染
[nosocomial infection]

医療施設の中で,結核感染を受け,結核を発病することをいう。医療職員の中に若年者を中心に結核未感染者が増え,一方,患者の中には診断のついていない結核患者が相対的に増加していること,さらに気管支鏡検査や吸入療法など感染性エアゾルを発生させやすい医療行為が増えたこと,これに対して合理的で効果的な予防措置が採られていない施設が多いことなどが相まって,日本で,特に一般病院で近年増加傾向にある。高齢者入居施設などでも共通した問題があり,同様の対応が求められる。日本結核病学会予防委員会は1998年5月,「結核の院内感染予防対策について」という声明を出して対策の強化を呼びかけ,各種のマニュアルが作成された。対策としては,1)職員採用時のツベルクリン反応検査によるベースラインツベルクリン反応の評価,2)未感染者に対するBCG接種,3)施設内での患者発生時の定期外検診(ツベルクリン反応検査を含む)と感染の疑われる者への化学予防,4)院内の空気の清浄,5)安全マスクによる個人防御,6)定期外検診等に際しての保健所との連携,7)病院としての対策マニュアルの策定と職員の教育,などであるが,何にもまして重要なのが「結核患者の早期発見」である。

*結核菌感染とN-95マスク −バイオハザード実験室での考え方−


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