新結核用語事典


小川培地
[Ogawa's medium]

1949年小川らにより考案され,現在わが国で最もよく使われている卵培地。その特徴は従来の培地基汁に含まれる燐酸塩中のNa2HPO4を除きKH2PO4のみとしたことである。基汁100mlに対し1gまたは3gのKH2PO4を含むものをそれぞれ1%小川培地,3%小川培地と呼ぶ。喀痰の分離培養には後者を用いる。喀痰などの臨床材料を強いアルカリ溶液で前処理し,中和集菌などの操作をせず直接3%小川培地に接種する。培地量5〜7mlに対し4%NaOH0.1ml以内であれば材料を接種された培地面は短期間に結核菌の発育可能pHに戻る。この方法により結核菌の分離培養法は著しく簡便化され,しかも成績は従来のレーベンスタイン・ジェンセン培地や岡・片倉培地を用いた場合に比べ,勝るとも劣らないことが認められた。本法は1953年以降結核菌検査指針に登載され,わが国の標準法とみなされ,最近は開発途上国でも広く用いられている。


のトップへ    関連するテーマの記事目録菌検査