(2) 妊娠・授乳中の治療 |
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➢ 妊娠中の結核治療 |
妊娠中に結核の治療を受けても、胎児への影響はありませんか? |
妊娠中、イソニアジド(INH)、リファンピシン(RFP)、エタンブトール(EB) を内服
した時の先天異常の発生率は、薬を使っていない人と、違いはありません。
出産時に母親が肺結核を発病していると、新生児に結核を感染させる危険が生じます
ので、その前に治療を開始すれば、児が生まれたときに感染性が低下します。胎児へ
の胎内での感染による先天性結核は世界でも100例くらいしか報告がない稀な疾患で
すが、母体の治療をした方がリスクを減らすことができると考えられます。
ただし、「全ての薬には潜在的な毒性があり、妊娠初期3ヵ月間はイソニアジド(INH)
を控えるべき」、という意見の医師もいます。
米国CDCのガイドラインでは、妊娠中のイソニアジド(INH)服用時のビタミンB6の服
用を推奨しています。
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